福島米穀肥料共同組合

代表者挨拶

理事長 梅本典夫

 私どもは「福島県米穀肥料協同組合」と称し、県内一円で生産されるお米の集荷、品位検査、販売を主に行う団体です。
 組合員は46社、職員は6名で事務所は郡山市にあります。
 起源は第二次大戦(太平洋戦争)終結後の昭和23年、今年で創立年を数えます。
 敗戦で疲弊しきった日本で食糧難の時代にあり、当時は国の「食糧管理法」がありました。
 現JA(旧農業協同組合)のみの独占市場でなく、「二次集荷」として競争原理を図る観点から一方の組織を商人系とし、農林大臣の認可を受けた組織として誕生しました。
 1960年に総理大臣を務めた故池田勇人氏は「貧乏人は麦を食え」と、発言したほど米は日本人の主食であり、供給が隅々まで行き渡らない逼迫した事情が当たり前の時代でした。
 お米の生産量が安定し、供給が過剰であり、食生活も多岐に変化した現在では想像できない時代に発足しました。
 食料の安定した供給とその確保を大義に掲げて国の認可を受けた、まさに「金看板」を背負った事業団体として、誇りと自信に満ちた組織として発足した当時は組合員数200を有して歴史を作ってまいりました。
 現在は、米も食品の一つとしてJAS法で規定されています。
 私どもは「農産物検査法」に定められた基準を遵守し、食の安全を目的として農家生産者との関係を密に「安心で安全なおいしいお米」の確保と供給を図っています。
 平成23年3月11日の東日本大震災は、続く東京電力福島第一原子力発電所の事故により、福島県浜通り(太平洋沿岸部)を中心とした、放射性物質の飛散を招き、過去最大の非常事態となりました。
 県を中心に放射性物質(セシウム134及びセシウム137)の土壌汚染の軽減、除去や平成24年産以降は新米の全量全袋検査を実施しております。
 福島県産のお米は全国と比較しても質が良く、粘りがあり、のど越しがつるんとまろやかで適度な甘みのあるおいしいお米で、コシヒカリを中心にひとめぼれ、あきたこまちなどがあります。
 そして県の新しい奨励品種「天のつぶ」の生産量も安定した軌道に入りました。
 何にも増して毎年一番早く、お盆ごろに収穫される会津の「瑞穂黄金」は、元理事長である「猪俣幸雄翁」が発見し、10年の歳月をかけて根気よく育成し、確定させた看板のオリジナル商品です。
 どれをとっても自慢のお米です。
 しばらくは、放射性物質の心配がぬぐいきれず、また全国的に供給が過剰傾向でもあり、消費者の皆様の選択肢からは残念ながら、優先順位を下げられる傾向は否めませんが、時間の経過とともに確実に様々な不安は減っていきます。
 近い将来、全国の皆様に再び「安くておいしくて安全な福島のお米」として、愛されることを大きな目標として、一歩ずつ信頼を積み上げて行きたいと願っています。
 福島県のお米に関する情報を隈なく確実にお伝えしますのでこのホームページをいつもご覧になっていただき、そして率直なご意見やご質問をお寄せください。
 私どもはこれからも100年を目指して努力を重ねてまいります。

福島県米穀肥料協同組合理事長梅本典夫
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